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「小池利春」著「星はいつでも屋根の上」である。
1990年に「パーティーKC」から発行、全3巻。



この漫画知ってる奴いる?俺の知り合いでもまず居ないはずと思ってる。
掲載誌は「コミックモーニングパーティ増刊」だった模樣。


「モーニング」の増刊号らしいが「藤島康介」の「逮捕しちゃうぞ」等が連載されていたらしい。「パーティ増刊」は本屋で見かけた事があるんだろうけど、手に取らず中身は一回も読んだ事がないな。この漫画、当時古本屋で全巻セットで購入した。かなり安かったと薄っすら記憶している。

あらすじ
主人公「石綿裕次郎 いしわたゆうじろう」はシンガーソングライター(フォーク寄り)を志す大学1年生。築50年家賃2万円風呂無し共同便所のアパート「めぞんとりい前」に部屋を借りた際に隣に住む女子大生「天川星野 あまかわほしの」と知り合い交流が始まる。自身で作詞作曲して歌い上げる日々。しかし次第に自分の中で星野の存在が大きくなる裕次郎なのだが・・・。



第一印象が「フォークソングを足しためぞん一刻」である。「めぞん一刻」程アクの強い脇役キャラクターは居ないが同様にアパートの住人達とも交流しつつ話は進んでいく。



作者の小池氏は大好きで影響受けたんだろうな「高橋留美子」の「めぞん一刻」って感じ取れる。この作者は音楽、フォークソング好きらしく主人公の部屋なんかに井上陽水」や「はっぴぃえんど」「吉田拓郎」のポスター等が出てくる。ちなみに俺は「泉谷しげる」なんかが好きだ。

どうでもいいが巻末の作者紹介では似顔絵だが最終巻では著者近影よろしく素顔モロダシで出てくるのはどういう心変わりなんだろうか?作者の小池氏は今は漫画専門学校で講師をされているみたいだ。



まぁ裕次郎が星野に恋しながらアパートでフォークソングを歌いギターかき鳴らす漫画である。有りがちだけど少し優柔不断な性格な訳だ。後半、裕次郎に好意もつサブヒロインが出てくるんだがフラフラしちゃうんだな~これが。



悪い人が居ない世界。出てくる人に悪人は居ない。「闇金ウシジマくん」みたいな人間や展開等も無いのでその手が苦手な人にお勧めか。裕次郎と星野を中心に世界が回るゆるいラブコメだ。



サブヒロインがあんまり可愛くないんだよなぁ。先程も書いたが後半に裕次郎に好意を持つサブヒロイン「島野葉月 しまのはずき」が出てくる。星野がロングヘアでほんわかタイプで葉月はショートカットで積極的で対照的なキャラ付けだ。



3人は三角関係の感じになり物語に刺激を与える要素であるがこの葉月がイマイチ見た目が可愛くないんだよな。あくまでも俺の主観から見てだけどね。でもヒロインより自分に正直で人間味を感じさせるのは断然葉月の方だ。星野はちょっと、いやかなり聖人すぎるんだよな~。3人の結末がどうなるかは実際本を手に取って読んで見よう。



最初は正直画力が酷かったけど終盤に行くに従い描き慣れていくのが目に見えて分かる。
1巻と3巻を比べて画力と表現力が上がってるんだ。
このままの調子で続きを見たかったけど物語は3巻で完結する。



結末は「そうなるか・・・」なのだが俺的にちょっと説得力は足りないかな。
元々3巻位で終わらせる感じだった様にも取れるし、打ち切りにも・・・うーん。



俺が言うのも烏滸がましいが「佳作」な作品だ。引っ越しの際にある程度漫画を処分したけど手元に残しておいた漫画の一つなんだよね。友達に激しい内容の漫画と一緒に忍ばせて貸すのは有りかも。読むかどうかは分からないけどね。



地味。劇的な展開もない。色恋沙汰でトラブルが起こるがさざ波程度だ。
だけど個人的には有りな作品だ。こういう漫画も好きなのでたまに読みたくなる。




なんか良いのよ雰囲気。嫌いじゃない。そして皆さんにはお勧めはしない。
けど俺は好き。こういう漫画も有りって感じで読んでみても良いかも知れない。