1986年に「長靴をはいた猫」がトレードマークな「東映動画」初のファミコンソフト。
これ当時遊んだ事ある人居ます?俺の知り合いで一人位かな。
先に書いておくけど良い事一つも書かないよ?
俺の人生で初めて「金をドブに捨てた」感じを味わったゲームだ。
「オイルショック」「アタリショック」そして俺の「バルトロンショック」この後に「リーマンショック」「クイズ・タイムショック」と続く。(謝れ俺!ご免なさい)
言いすぎかも知れないけど、定価で買った俺がそう感じているのでご容赦頂きたい。

あらすじ
宇宙歴2999年惑星「レニオン星」に地球人は移り住んでいた。しかしその地球を侵略すべく「ビスマーク帝国」がレニオン星に侵攻を開始した。「ビスマーク帝国」は最強の兵器「バルトロン」を設置し守りを固める。地球防衛軍は、戦闘機「ジストリアス」を発進させ「レニオン星」奥地の「バルトロン」破壊へと挑むのだった。

基本右方向へ強制スクロールしながら迫りくる敵兵器を迎え撃つ。
敵や弾、地形等に触れると即アウト。
それでいてエネルギー制の足枷がある。爽快感も何もない。
このエネルギーも移動していると徐々に減っていき0になるとアウト。
途中に出てくるエネルギーカプセルを確保すると回復する仕様だ。

※操作は十字キーで上下左右の移動が可能。
画面進行方向より前に自機がいると進むスピードが早くなる。後ろだと遅くなる。

※Aボタンで真横に通常弾と対地ボムを発射する。特殊弾や範囲弾等のパワーアップは無い。

※Bボタンを押しながら左右どちらかのキーを押すと進行方向が変わる。
 そうこのゲーム、反転して後ろに戻れるのだ。

※Bボタンを押しながら上キーで画面全体に判定のある光(フラッシュ)を放ち敵にダメージを与える事が出来るフラッシュを仕様する為にはエネルギーを消費する。

※Bボタンを押しながら下キーで一定の距離をワープが可能。ワープする為にはエネルギーを消費する。このワープ発動時に演出が入るのだが余りにもチープ。そしてタイトル画面のアニメーションと同じだったので「だから何?」的な印象しか受けなかった。今見てもそれは変わらない。

黄色カプセル:確保するとエネルギー回復。青色カプセルと同じ場所で上下運動をしている。
青色カプセル:確保するとバリアを装備し一定時間無敵。地形や障害物等には効果はない。
コアラちゃん:かわいい。自機の「ジストリアス」が一機増える。

時は1986年の春。
「ファミリーコンピューターマガジン」(通称「ファミマガ」)辺りに「コナミ」の超名作シューティングゲーム「グラディウス」の移植紹介記事が掲載されていたと記憶している。ひょっとしたら「徳間書店」関連のファミコンのカタログ的な別冊系の雑誌だったかも知れない。
まぁとにかく雑誌にて「グラディウス」移植の記事を知った訳だ。
それから暫くしてゲームセンターの無い田舎だったので徐々に「グラディウス」の噂や名前だけは耳に入ったりしていた。

まだファミコン版の画像は出ておらずアーケード版の1面の火山地帯にてボスである「ビッグコア」に細くて長いレーザーをぶっ放している美麗な画面写真だった。
そして火山のふもとに森があった。宇宙空間に森。このセンスに当時小学生の俺は痺れた。
その画像に一目惚れしこれは是非とも購入しようと目論んだんだ。

グラディウスの発売まで約2ヶ月程になった時俺の悪い癖が出始めた。
発売日までムショーに待ちきれないのだ。
ふとファミコン雑誌を見ると新しいゲームの紹介記事があった。

「バルトロン」

「はて?グラディウスに似ているな」記事からはまだゲームの正体は分からない。
小学生の俺は本命発売まで我慢出来ない上、考察や深読みなど出来ずなんとなく「これ面白いはず買っちゃおうか」と貯めていた金で購入を決意した。
発売されて定価で即購入。ひょっとしたらこの時友達各位に「グラディウスまで待て」と止められたかもしれない。でも買っちゃった。

店でパッケージを見た瞬間妙な違和感を覚えた「何をやってるんだろう?この絵」違和感は箱絵から面白さを感じる事が出来なかったからかもしれない。この時買うのを止めて「グラディウス」まで待つのが正解の筋だ。「マル勝ファミコン」の攻略本にも書いてあるし。(ギャー「マル勝」って名前!オモシロ!)
しかし店員に買う意思を示した後、既に遅し。大人になった俺と違い子供だし「やはり止めます」的な取り消し発言も恥ずかしさも言える訳はない。こう見えても「TOO SHY SHY BOY」だったのだよ。

買って来てファミコン本体の置いているテーブル周りを掃除する。
妙にかしこまって別に何も変わりはしないのに妙に神聖な気持ちで箱開けの儀式を行う。
当時正座して箱から中身を取り出す作業は時限爆弾を解除する感じの丁寧さで行っていた。
今はも流石にやらないけどね。
カセットを差し込みスイッチをONにする。
なんとも言えないBGMと共にオープニングが始まる。
小学生ながら「子供だましだな」と感じたのを覚えている。

スタートすると自機のフニャフニャな機体の動きに「嫌だ!」と感じる。もう生理的な程に。
地上の敵の通称「クジラ」の手抜き加減にムカつく
(名称不明だがピンク色で泡の攻撃をしてくる)
BGMは同じものが延々と続く。途中変わるが合計2種類位しかないはずだ。
地上ステージと洞窟ステージが交互に続くのみ。しかも延々と。
ワープを使うも同じ画面なので全く進んだ感じがしない。
レーダーも画面上にあるが殆ど意味がない。何であるんだこれは。

しかし折角買ったのだし自分を騙しながら遊んで1時間・・・後悔だけしか残らなかった。
駄目だハズレだ。無理、誤魔化せない。根本的に面白くないんだ。褒める処が1つもない。
結局クリアもしなかった。「自分で買ったゲームはクリアする」この信念を打ち立てた俺だが、それは脆くも崩れ去った。

「グラディウス」まで待てばよかった。即友達に売ろうにもなかなか買い手がつかず、
本命の発売日は来てしまったのに買えない俺がいた。「グラディウス」の世界観なんぞ知るかとパッケージにべたりと張られた「コナミのオリジナルグッズが当たるスピードくじ付き!」の犬のシールが眩しかった。手元にあるのは「バルトロン」紛うこと無き事実。この選択を選んだのは俺。誰も悪くない。そう選んだのは俺、そんな自分に腹が立つ。

その後友人宅でファミコン版「グラディウス」をプレイした面白さといったら、もう。
「あ、幸せってお金で買えるんだ」って思っちゃったもの。
これ持っていれば学校から帰って電源ON!後にまで語られるシューティングの金字塔が遊べちゃう訳。しかもまた良い感じの移植具合なんだ。「オプション」2個表示も当時はしょうがないって。
一応持って行った「バルトロン」は友人の前には出せなかった。

出せば売れる感じのファミコンバブル期だった当時俺は「バルトロン」で煮え湯を飲ませされた。以後、ある程度慎重に吟味する事を覚えたけど、小学生に取って余りにも高い授業料だろう。正直今だにこのゲームは恨んでいる。「バンゲリングベイ」よりも遊べないゲームだったな。

バルトロン
東映動画
1986-03-19

とは言いつつ、1つ位良い所を挙げると・・・ごめん、やっぱり挙げられる部分がない。
作った人とか関係者とか「wikipedia」で公表してくれないかなー?なんてなー。