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(※公開されている予告動画以外のネタバレ無しで書いてます)

御年70歳の「スピルバーグ」最新作である。
小学生時代に「コミックボンボン」にて「E・T」の公開特集で撮影エピソードを披露してたのを覚えているがまさかこの年まで現役しかも第一線を走るとはいつまでも映画の心そして童心があるのだろうなと思う。
まぁ俺が言える身分じゃないけど楽しいんだろうなって意味です。


バスに揺られて近場の「TーJOY」へ行ってきた。
運賃支払いに上京した際に購入した「パスモ」を久々に使用。
1秒タッチ(南ちゃんを探せ的な意味で)して余裕で席に着こうとしたが表示された残金が僅かだったので到着まで内心ドキドキだったのは内緒だ。

今回からお供に俺の新しい相棒ihpone6(無駄に耐衝撃耐水対砂塵ケース使用)を所持。
雨が降りそうな雲行きだったのでヤフー天気の雨雲レーダーを使い行き先への時間調整。本降りになる前に帰宅する様心掛けも出来た。
途中でメールチェックなんかをWIFI接続無しで行い携帯機能を実感。
基本バンナム等から届くスパムメール位しか来ないのでそれを消す作業を無駄にやってたりして映画館へ向かった。平日の月曜昼間なので、客の入りは15人にも満たいない程。
数席隣の兄ちゃんが館内で買ったであろうフライドポテトを喰始めるテロを敢行。
臭いを撒き散らす。

大体のあらすじは今より数十年先の未来。
この前まで流行ってたVRが日常化している。資源枯渇などの影響もあり貧富の差が激しく貧しい人々はVRの世界を拠り所にして暮らしていた。
VR世界の総称は「オアシス」といいその創生者がある日、遺言を全世界に放つ。
遺言を簡単にまとめると

「この「オアシス」に3つの鍵隠したよ。全部探し出した奴がこのオアシスの権利者ね」

世界経済の占め幅に影響を持つ「オアシス」そんな訳で企業もこの鍵探し参加。出社し大真面目にゲームの謎解きを毎日やる日常。しかも数百人単位で。勿論世界中の人々もこの宝探しに熱中していた。

主人公はニートで日々このオアシスにログインする少年。
そこそこの廃プレイヤーらしい。
リアルよりも親しく話す事ができるネットの友人がいる。
この辺は現在の自分とも被り共感してしまう。
お互い顔も見た事がない素性も知らない。眼の前のアバターでしか判断できない。
距離的な意味も含めて、そう精神で繋がっている感じである。
ネットゲームをある程度遊んだ事がある人ならこの感覚は味わった事があるのではないだろうか?

劇中には基本80年90代のアメリカ、日本で流行った音楽やオタク文化の代物が矢継ぎ早に出てくる。
勿論映画館には一時停止という機能は無いので台詞を読みつつ画面周囲を追いかけるという目まぐるしい図式になるので上映中字幕版を選んだ自分を呪ったよ。
背景とかモブとかを優先に楽しみたければ最初は吹き替え版がお勧めかも知れない。
この辺は各自の視聴スタイルの参考になれば。

30代後半から50代にはマストなアバターやモブキャラ、背景の小物類だろう。
とはいえ、詳しくなくても全然楽しめる。基本スッキリなストーリーでわかり易いよ。
散りばめられた80年~台のオタク文化はあくまでも知っていればより作品を味わえるという立ち位置だ。これは何気に凄い。

そしてバーチャル、リアルと現実の差、人とのふれ合いにも語られていく。
昔からあるネット社会ならではの所謂「あるある」だ。
皆はネットの向側の相手に興味を持った事くらいあると思う。
価値観合うけど、実際はどんな人なんだろう?
どこに住んでいるんだろう?
そして異性と知った上で顔の知らない相手だけど恋した事なんてあるかい?
俺はあるよ。惨敗だったけどな。
劇中でもそれは数十年経っても変わらなく描かれていた。

それを実際に経験したり覚えがある人程、感じ取れる要素が溢れ出てくる作りとなっている。
簡単にいうとある程度の人生経験ある人なら、かな。まぁ何でもそうだとは思うけどね。
ただ現実の社会やネットでは匿名性は無くなってしまう方向性が少し出てきた。
管理社会という窮屈で危うい未来も無きにしもあらずだ、怖い怖い。

予告でも公開されているレースのシーン。
俺は映画観賞中初めての感覚を体験できた。
レース中はTVゲームの様に視覚や聴覚から情報が流れ込んでくる。
それも圧倒される程に。視点も一人称視点な部分も多く没入感も効果的だ。

主人公達はまずレースに秘められた謎を追って行くのだが、
結末には本当に鳥肌が起きてしまった。これで序盤の方になのに、だ。
それはコントローラーを持たずに自分もゲームに参加している感覚というか。ある行動の末これまでの風景が違って見える様は高難易度のゲームを突破、クリアしたあの快感に似ていた。
それをこの映画を見ていて味わえた。2度目に観賞するなら「4D」ならもっと凄かったかもしれない。近場でやってないのが悔やまれる。
ゲームをプレイするのは苦手だけど隣で人のプレイを見て自分も共に楽しめるという人はこういう感覚なのかな?とも思ってしまった。勿論まだまだ映画は続くよ。

そして中盤から終盤にかけてスクリーンを見ながら目に涙が溢れそうになる俺が居た。
「連邦の白い悪魔」に変身(乗り込むでは無く変身がミソ)した後の大立ち回りに。
これまで行動を共にした友人達のやり取りに。
溢れんばかりの日本のオタ文化への愛情に。
正直ストーリーはベタな感じだ。だけど圧倒される情報量との兼ね合いを考えるとそこはシンプルで判り易い方が良いと判断したのは正解だと思う。

余談だが予告動画にも出ているが「ファーストガンダム」が空中で一瞬「大の字」みたいなポーズを付けるのだけどそれは「ガンダム」シリーズの一つ「ダブルゼータガンダム」の変形したシーンの決めポーズだ。当初これを見た時「なんでダブルゼータ?」と思ったけど実際に劇中でこのケレン味溢れるポーズを見るとなんと頼もしいと感じる事か。というかもうこのセンス最高。このポーズを採用したスタッフに俺は拍手を送りたい。

そしてオアシスの製作者「ハリデー」の告白や主人公の放つ言葉が今の俺に響くのだ。
俺にも生きて来た現実とネットでの体験が重なる部分があったから刺さるんだよね、グサリと。

今までの自分思い返す。
明日の事なんて誰も解りはしない。
そして「こんな時代だけどお前は何を立ち止まっているんだ?」と
今、俺に向けてのメッセージだった。そう受け取ったんだ。
まさかスピルバーグの映画で涙が出てくるとは思いもしなかったよ。
周りの客席に人が居なくて助かった。

「Ready Player One」

日本語だと意味が正確に伝わらないかもしれないが、英語表記だと色々な意味に取れる。
ラストシーンは賛否両論の様だ。俺も正直うーんな感じだが「ま、いっか」と割り切れた。
そいつの行動した結果だしね。

人生は1度きりのゲーム。
これは今に在るの俺の為の、そしてこれを読んでいる君の為の映画だ。

メイキング・オブ・レディ・プレイヤー1
ジーナ・マッキンタイヤー
スペースシャワーネットワーク
2018-03-30