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青春一人暮らしギャグ!!堪らんわ、このセンス。大好き。
「翔んだカップル」「特命係長只野仁」等で有名な柳沢きみおの初期傑作。
何故か著者のwiki内作品リストにこの漫画名がない。インターネット等はもちろん無い連載当時の「ザ・昭和」をこれでもかと堪能出来る。
どうでも良いがこの作品を知る切っ掛けになったのは漫画家「麻宮騎亜」の「サイレントメビウス」巻末おまけ漫画だったりする。


あらすじ 
主人公の中学生「あゆむ」は父親と家の狭さや騒音問題でケンカ。すぐ隣のアパートに「あゆむ」だけ住みそこから学校に通うという一人暮らしを開始する。そのアパートで様々な出来事や人と出会い「あゆむ」は少しずつ成長していく。(ちなみに生活費3万と部屋代別、全て父親持ち。)最初に貰った生活費3万円持って回らない寿司屋で酒を飲みパチンコに入るわ繁華街で呼び込みに誘われたぶんキャバレー?にて散財。結局初日で所持金236円となり来月まで1日9円の生活を余儀なくされてしまう。

多感な中学生なら一人暮らしに憧れたりもするだろう。早く大人になりたい。憧れ。その辺りを汲み取って引き付けているのは上手い。アパートには大人の先住人が居て「あゆむ」は関わっていく事になる。

そしてこの作品、今流行りであるの「主人公がハーレム展開」を昭和53年に先取っている。あゆむにつきまとうブスなクラスメート若尾文子を始め 隣部屋に住むの美人大学生「北川さん」クラブに勤める「モモエねーさん」クラスメイトのパン屋の「ケーコ 」に「伊藤なぎさ」等など。母性を擽るのか誰かしらそばに居るしモテる。また妙に浮気性に近い感じでフラフラと女の子を追ってしまう面も。

俺が特に好きなキャラは不良っぽい感じの「伊藤なぎさ」
今見ると正直絵の古臭さは否めないが、今でも萌える要素は全然在ると感じる。
フラフラと迷いがちな「あゆむ」も結構長く「なぎさくん」(劇中の呼び方)を追っているように思う。途中でいなくなるのが残念。

一人暮らしなので部屋が溜まり場になったり不良との騒動に巻き込まれたりと平穏ではないが毎日賑やかで楽しい学生ライフを過ごしていく。話が進むと同居人が出来たり東北辺りに女の子を追いかけに行ったりもする。

とにかく読んでて楽しいのだ。
なぜなら、作者の「柳沢きみお」氏自身が心から楽しく描いているのが分かるから。もうなんかノって描いているんだよね。ギャグも勢いとシュールさの合わせ技で繰り返しなんだけど、その時の作者が面白いと思った事をストレートに漫画に表現しているのが凄く良い。
当時まだ新しかった物や子供は入れない場所なんかを登場させて田舎暮らしでリアルタイムで読んでたら、そりゃ都会の一人暮らしに憧れるよなw

凄いのがカバーの折返しに作者近影と一言、プロフィールの他に仕事場の住所が記されている。千代田区三崎町のあるビルの部屋番号まで全部。いやー大らかな時代だよねぇ。
ちなみに俺は古本屋で「ヒット・コミックス」版を探して揃えていたんだけど最終巻の12巻が今だ見つからない。なのでこの作品の最後がどうなるか確認していないのだ。今では再収録したDX版やKindleなどでも手軽に読めるが俺は敢えて、「ヒット・コミックス」版を手に入れ結末を見てみたいと思う。

「ブックオフ」などにふらりと入ったら本棚に目を通すのが毎度の行動になっている。ちなみにタイトルの「すくらんぶるエッグ」は劇中には1回も出てこない。唯一1話で「あゆむ」の台詞「こりゃスクランブルよ(緊急事態)」とあるだけである。

すくらんぶるエッグ DX版 1
柳沢きみお
ゴマブックス株式会社
2017-09-08


はっ!まさか12巻には実は出て来たりするのか!?探せー!